大きな顔は前後左右に一つずつあります。それぞれ色々な顔つき、表情があります。なぜ観音さんは色んな姿で現れるのかというと、世の人々それぞれの悩み事や願い事を聞き、その悩みを観音さんが様々な姿になって救うからです。
この観音菩薩は千本の手とその手に目を持っています。 千手はいろんな手立てで救いの手を差し伸べている意味です。延命減罪除病を祈って差し伸べられる千の手ですから、 一人ひとりの悩みを救おうとすることを表しています。そして全ての人々に永遠 の幸福を与えることが観音菩薩の慈悲です。
特に日本ではお地蔵様と呼ばれ親しまれてきました。昔病気や飢餓などで亡くなった多くの子 供たちが、三途の川の河原で石を積む懲役をしていました。子供らを救おうと考えたのはお地蔵さん様でした。「親より早く死ぬな」という言葉をよく耳にしますね。日本のお地蔵さんは菩薩である同時に子供を教育する身近な存在でもあります。親しみやすい姿がよく見かけるのはこうした理由です。